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ハンス・ブリンクマン(Hans Brinckmann) 作家

Johann Heinrich Brinckmann 1932年2月16日オランダ、ハーグ市生まれ。2026年9月7日福岡市の自宅にて逝去。享年94。

令和8年(2026)10月

追悼 ハンス・ブリンクマン(Hans Brinckmann)

「ブリンクマン氏と歩んだ25年」 溝口広美

9月7日深夜、ブリンクマン氏が老衰のため亡くなりました。

生前、彼は私に「延命措置はしない」ことを明らかにしておりました。私のそばで、彼は静かに、穏やかに、自然の赴くままに、この世を去りました。

2001年春、ロンドンのジャパン・ソサエティ(日本協会)で初めてブリンクマン氏と知り合い、それ以来、翻訳者として彼のフィクション、ノンフィクション、詩、エッセー等を日本語に訳し、翻訳出版を手がけてきた私にとって、ブリンクマン氏は「才能豊かな作家」であっただけではなく、私にとっては「楽しい仲間」であり「かけがえのない親友」でもありました。

今夏、7月下旬に刊行された総合文芸誌「あとらす」54号に掲載された「島岡剣石—詩人、禅の実践者、そして大切な友」がブリンクマン氏の最後の作品となりました。昭和32年に京都で出会った島岡剣石との友情と、それから68年後に、その彼の曾孫がオーストラリアから福岡に住むブリンクマン氏を訪ねてくる後日談をまとめたエッセーです。印刷された自分のエッセーを何度も見ては喜んでいるブリンクマン氏の姿があまりにも印象的でしたので、写真におさめました。

私にとって、また、彼を深く敬愛していた多くの人々にとって、ブリンクマン氏の死は大変大きな喪失です。

彼の死を哀悼するだけではなく、彼に対する感謝の気持ちが、おのずと込み上げてきます。それは、94年にわたる生涯で彼が培った深い知恵や心の豊かさ、彼が語った人生経験のかずかず、そしてそれらすべてを惜しみなく分かち合ってくれたブリンクマン氏の寛大さに対する感謝の念といえましょう。

『あとらす』54号に掲載された「島岡剣石—詩人、禅の実践者、そして大切な友」 『あとらす』54号に掲載された「島岡剣石—詩人、禅の実践者、そして大切な友」

「あとらす」54号に掲載された「島岡剣石—詩人、禅の実践者、そして大切な友」(2026年7月27日撮影)

『モンキーダンス横丁の少年』出版のお祝い

『モンキーダンス横丁の少年』出版のお祝い(2025年2月3日撮影)

第26回日本自費出版文化賞エッセー部門賞を受賞(中山千夏代表理事) 第26回日本自費出版文化賞エッセー部門賞を受賞(藤野健一選考委員)

『わたしと日本の七十年 — オランダ人銀行家の回想記』が第26回日本自費出版文化賞エッセー部門賞を受賞。中山千夏代表理事や藤野健一選考委員と喜びを分かち合う。(2023年11月11日撮影)

The important things I discovered in Japan by Hans Brinckmann
「あとらす」50号に掲載された「日本で見つけた大切なこと」のオリジナル原稿